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農業労務コンサルタントのブログ
農業に特化した社労士事務所を営む特定社会保険労務士が、経営者に限らず実際に研修生として農業界に身を置く方へ、農業労務の情報を提供。
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報酬管理 その1  賃金管理①
今回から「報酬管理」の話をしていきます。報酬管理には、賃金管理や福利厚生管理に大別できます。(昇進も含むと考えることもできますが・・・)
報酬管理の中でもとりわけ賃金管理については、就業条件と並び極めて重要な労働条件の一つです。

従業員さんの労働の目的は、自己実現という意味もありますが、それ以前に「生活する」ためでもあります。そういう意味で、労基法において賃金に関する保護規定が設けられています。

ここでは、福利厚生についてはお話することはせずに、賃金管理のみについてお話する予定です。



賃金とは・・・労働に対する対価だと位置づけることができます。

労働基準法においても、法第11条に賃金の定義として・・・・
「この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他の名称如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。」


またこれ、極めて抽象的な表現です。
単純に考えて、仕事をして月々受け取る給料のみが賃金と考えてしまいがちです。


たとえば、使用者が結婚を予定している従業員さんに恩恵的に差し出した結婚祝金は賃金でしょうか?

これは労基法上の賃金ではありません。

しかし、結婚する従業員さんに祝金を支給するという取り決めが就業規則なりで支給基準や支給時期など明確に規定されている場合、これは賃金と介されます。
すなわち、支給基準が明確でなく就業規則や労働契約に表記されていない、あくまでも使用者が恩恵的にまた任意に支払うものについては、賃金とはされません。


そして、よく問題になるのに退職金があります。

退職金というのは、必ず支給しなければならないものではありません。就業規則を取り上げるときにまた説明しますが、退職金の定めをする場合には就業規則に記載しなければならないとされてはいますが、絶対記載事項ではありません。

ということは、原則として退職金は賃金ではないということになります。
就業規則や労働契約に記載してはじめて退職金を従業員さんに支払う義務が使用者に生まれることとなります。

注)就業規則等に記載がなくとも、事実として長年務めている従業員さんが退職するときに支払っていた慣例があった場合などは支払う義務が生まれることもあります。


反対に、随分昔に規定していた退職金規定を変更せずに、単に景気が悪いので・・・という判断だけで支給しないというのは賃金未払いに該当する恐れがありますし、支給する義務が消えたわけではありません。(退職金にかかわらず、賃金全般にあてはまることですが・・・)


もう一ついえば、明確に規定されている退職金は、賃金と解され労基法第23条が適用されます。
法第23条第1項
「使用者は、労働者の死亡または退職の場合において、権利者の請求があった場合においては、7日以内に賃金を支払い・・・~~略~~・・・労働者の権利に属する金品を返還しなければならない。」




・・・と、また細かい話をしてしまいました。。。


最初に言いましたが、従業員さんの「働く目的」は自己実現と生活するためです。生活するため=報酬を得るためです。

農業という「人」と「自然」また「人」が触れ合う事業において、「賃金」という事項は実にシビアな問題として先送りされがちです。
ですが、「人」が絡み合うシビアな問題であるからこそ、入り口の時点でしっかりと取り決めを行なっていなければならず、また使用者として正しい知識を持っておかないといけません。
前面に出す必要はありませんが、社長の頭の中では理解しておかないといけない事項だと思います。(詳細について知っておく必要はありませんが・・・)



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